GeoGigをQGISで使えるプラグインが出たそうなので、今回はそれを試してみることにします。
GeoGigの基本的な機能については、以前書いた記事で紹介しています。
環境
次の環境で試しました。
- Windows 10
- QGIS 2.12.0(最新版よりはちょっと古いです)
※ 現在のところ、Windows版とMacOSX版にしか対応していない("At the moment, the plugin works only in OSX and Windows")のだそうです。
インストール
qgis-geogit-pluginのgithubサイトから、zipファイルをダウンロードします。zipを展開すると、"versio"というフォルダーがでてきますので、それをフォルダーごとQGISのプラグインのフォルダー([ユーザーフォルダー]\.qgis2\python\plugin)に配置します。
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QGISプラグインフォルダーにversioを配置したところ |
QGISを起動し、プラグインの管理画面を開きます。
インストール済のプラグイン一覧に「GeoGigClient」があるのを確認し、GeoGigClientにチェックを入れて有効にします。
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プラグインの表示 |
そうすると、レイヤ管理ツールバーにアイコンが1個増えます。これでインストールは完了のようです。
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GeoGigのアイコンが追加されたところ |
操作
プラグインの説明はこちらに詳しく書かれています。これをもとにして、基本的な操作を試してみます。
リポジトリの作成
新しくできたアイコンをクリックする(またはアイコンの横の▼をクリックして"GeoGig Navigator"を選択する)と、GeoGig Navigatorという画面が開きます。この画面の左上にある"New Repository"ボタンから、新しいリポジトリを作ることができます。
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レイヤ管理ツールバー上のGeoGig Navigatorアイコン |
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GeoGig Navigator(リポジトリを1個作ったところ) |
リポジトリにレイヤーを追加する
レイヤーを先ほど作ったリポジトリに登録するには、レイヤパネルから、表示中のレイヤーを右クリックして、"GeoGig"⇒"Add layer to Repository"を選択します。
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レイヤーの追加 |
対象のリポジトリと、最初のチェックインコメントを入力して、"Add layer"をクリックします。
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追加先のリポジトリとチェックインコメントを入力 |
ユーザーの設定ができていない場合には、下のようなユーザー設定が出てきます。
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ユーザー情報を入力 |
これでレイヤーが登録されます。
レイヤパネルから、再び表示中のレイヤーを右クリックして、今度は"GeoGig"⇒"Browse layer history..."をAdd layer to Repository"を選択すると、チェックインの履歴が表示されます。
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履歴表示 |
リポジトリ内のレイヤーのロード
リポジトリに登録したレイヤーをQGISに読み込むには、GeoGig Navigatorの画面上でレイヤーを選択し、右下の"Open Repository in QGIS"ボタンをクリックします。
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GeoGig Navigatorからレイヤーをロード |
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レイヤーをロードしたところ |
地物の追加
次は、レイヤーを編集して、下図のように地物を追加してみます。
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右下の三角形を追加 |
編集を保存すると、自動的にチェックインコメントの入力ダイアログが出てきます。
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チェックインコメント入力 |
履歴にはこんな感じで出てきます(日本語は文字化けしてしまう模様)。
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変更履歴(一番上の文字化けしてるのが今追加したもの) |
差分の表示
このプラグインには、リポジトリの差分を表示する機能があるようです。
まずは、レイヤーを編集して下図のようにして、チェックインします。
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左上の地物を変形、左下の地物を移動 |
履歴を開き、今追加したバージョンを選んで、"Show changes introduced to this version..."を選択します。
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履歴から差分を表示 |
そうすると、前のバージョンとの差分が下図のように表示されます。地物の変更前後の状態を図で出してくれます。
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差分を表示したところ |
おわりに
上記で試したことのほか、タグやブランチを作ったり、以前のバージョンに戻したりもできるようなので、バージョン管理に必要な一通りの機能は備わっているという印象です。
あとは、リモートのGeoGigリポジトリにアクセスできるといいかなと(すでにそういう機能もあるのかもしれません)。
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